波乗りでん助

~ サーフィン総合研究所 ~

プロらしい波で開催されたJPSA開幕戦。        若手の成長で今シーズンの最終ランキングが楽しみ。

3月 29th, 2012 · No Comments

プロコンテストはこうでなくちゃ! オーバーヘッドのパワーブレイクがヒット。  マニューバーの良し悪しがハッキリと出たナイスコンテスだった。
予選ラウンドは先週の金曜日からスタート。初日は、南伊豆にしては珍しいフラットコンディションだったが、はるか昔はローカルオンリーでシークレット中のシークレットだった多々戸にはさすがに波が割れていて、トライアルからスタート。一年ぶりにサーキットに顔を出したジェイソン・シバタはさすがに実力を出せず残念ながら敗退したが、今村大介、仲村タクミ、佐藤ガイ、そして野呂玲花と、今大会で大活躍する面々がきっちりとプロラウンドへと勝ち上がった。

タクミ、ガイ、レイカは10代のアマチュアだったが、今村大介は言わずと知れたJPSAで優勝歴もあり、かつて千葉一宮で開催されたASPでキングケリーをマンオンマンで負かしたこともあるコンペティションサーファーでもある。今は44歳にはなったがスピードに乗った天才レフティパフォーマンスは健在。地元今井浜で歴史的ビッグコンディションで行なわれたプロラウンド2日目では、現役プロを相手に4ラウンド勝ち上がり、ローカルナレッジとプライドを示してくれたのには痛く感動。しかも今大会では、弟の厚プロと一緒にコンテストディレクターを兼務と大車輪の大活躍だった。

開幕戦の結果は田中英義の優勝で無事に幕を下ろしたが、その中で期待の10代の若手が良い結果を残したのが注目。17位となった三重国府の浜の仲村タクミ、13位となった茅ヶ崎の佐藤ガイ、セミファイナルに進出して5位になった宮崎の渡辺寛、さらにはファイナルを戦った加藤嵐と、いずれもこの冬のノースショアでみっちりと鍛え込んできた選手達だ。

今回でプロ公認を得たタクミとガイは見ていていい感じ。自分のサーフィンに自信がついてきたようだ。世界で負け続けて知った強さが出てきた。勝ってこそ得られる結果や喜び。ここでは負けられないという勝つことの意味。だからこそリードされても何とかして勝ち上がろうともがき、そして期待通りに勝ち上がってプロとなり、さらに上位へと食い込んでいった。渡辺寛そして加藤嵐を含め、彼らの今年の最終ランキングが楽しみだ。
やはりサーフィンが上手くなるには冬の時期の過ごし方が大切。今大会を見ても豊富な練習量をこなしてきたかどうか。それは選手のパフォーマンスを見れば一目瞭然。それはプロでなくても皆同じ。寒い海でも、きつくて重たいウェットスーツでも、ひと冬きちんと海と向き合ったサーファーには、春の海は素晴らしいサーフライディングをプレゼントしてくれるはずだ。

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